(2020.3追記)2020年3月2日より、こちらのフライトは運休しています。ご注意ください。
前回は福岡から釜山を結ぶフェリー、ニューかめりあを取り上げました。
【ニューかめりあ】日本から国外へ”最安“の交通手段?博多からフェリーで釜山へ。 - 「む」の境地
復路は空路で東京へ。今は日韓関係が悪化していることもあり韓国系LCCが叩き売り状況でしたが(実際、セールでもないのにエアプサンで片道¥3,000とかでした)、あえてJALを片道使ってみました。
JALでもそれなりに安い
JALにしたことに深い意味はないです。強いて言えば、JALカード作ってからJAL乗ってなかったので、初回搭乗マイルが付くなと思ったくらい。
今回は韓国発の航空券ということで、運賃もウォン建て。マイラーの人たちがよく使う、いわゆる「ソウル発券」というやつですね。これ、日本発の航空券より割安になることが結構あります。マイラーの皆さんはこのソウル発券に沖縄行きを乗継扱いで加えたりしますね。今回はそこら辺のことはやっていません。普通に乗りました。
今回の釜山→成田の運賃は96300ウォン、日本円で1万円を割っていました。多分同じ日にほとんど距離が同じ福岡→羽田をJALで買おうとすると、おそらく2万円はするはずです。伊丹→羽田ですら1万円は割れなかったはずです。年末ですし。
変な話、福岡から東京へ直行便で行くよりも釜山に渡った方が安かったのです。不思議ですね。
市内から少し離れた金海国際空港
運賃の話はここら辺にして、まずは空港へのアクセスから。
今回乗ったJL960便は朝7:40発と比較的早かったこともあり5時台に空港に着きたかった関係で、金海国際空港へ直通の電車が出ている沙上(ササン)に前泊しました。美味しそうなお店も色々あって一晩過ごすにはちょうど良い街です。詳しいことは知りませんが、元々夜の街なんじゃないかという雰囲気があります。あくまで想像ですが、泊まったビジネスホテルもラブホの改装?みたいな造りでした。
余談ですが、西面(ソミョン)など市内中心部から朝7時台のフライトに乗るなら、鉄道利用の場合は始発の地下鉄に乗った方が良いと思います。乗り換えが必要なので。
というわけで、沙上駅から金海軽電鉄に乗ります。
日本以外の鉄道ではお馴染みのトークン。自動券売機で買えます。日本語表示も対応しています。韓国語が分からなくても心配なし。
看板にも日本語があるのであとはそれに沿って向かうだけ。ただし、金海空港は終着駅ではないのでお乗り過ごしのなきよう。
電車は2両編成と短めなので、早朝でも空港に向かう旅行客や空港関係者(エアプサンのCAさんとおぼしきお姉さんとか)でそれなりの乗車率でした。空港までは10分もかかりません。運賃も1400ウォンとリーズナブル。
荷物は自分の目で見届ける
空港には6時前に到着。すでに出発2時間前を切っているので、そのままチェックインをします。
日曜日の朝ということもあり大韓航空やアシアナ航空のカウンターは混雑していましたが、JALのカウンターはほぼ待ちなし。
おっと、搭乗開始が早いぞ(沖留めでした)。
チェックインカウンターは大韓航空の地上係員の方が対応していましたが、日本語OKでした。海外で日系航空会社に乗るときこういうのが安心しますね。
さて早速保安検査と出国審査、と行きたいところですが、金海空港ではなぜか、自分の預け入れ荷物が飛行機に向けて運び出されるところを見届ける必要があります。不思議ですね。
ちなみに、モニター前が混みあってきたら、「5分くらい経ったら別に大丈夫ですよ~」って言われたけど、何の根拠なんだろう。笑
ちなみに自分の荷物は3分くらいで通過していきました。
とにかく時短なフライト
釜山線は国際線と言っても飛行時間が九州方面の国内線とさほど変わりません。ですがフルサービスキャリアの国際線なので機内食も出します。
とにかく時間がないこのフライトでJALがとったのは、「飛ぶ前に全部案内しちゃえ」というスタンスです。
機内食は1パターンですが飲み物の注文があるため、チェックインカウンター横にメニューが掲示されていました。乗ってから迷われると困るというところでしょうか。とにかく時短です。
成田到着時に提出する税関申告書はチェックイン時に搭乗券と一緒にもらえます。普通は機内で配布していますが、とにかく時短ですからね。
搭乗口前はこんな感じ。
そこそこ混んではいましたが、ある程度余裕を持って到着できました。ちなみにパスポートに韓国の出国スタンプは押されませんでした(釜山港で入国したときはスタンプもらえたけど)。
日本人がほとんどいないJAL便
いよいよ搭乗です。
このJL960便は時間帯のせいもあり、JAL便でありながら日本人はほとんど乗っていないのが特徴です。
この便は朝の10時前に成田に着くので、そこから主に欧州・北米(特に東海岸)方面への乗り継ぎの役割を持っています。実際、アメリカン航空、ハワイアン航空、フィンエアーとのコードシェア便でもあります。釜山からこうした方面への直行便はありませんので、ソウルの仁川空港で乗り継ぐか、第三国を経由する必要があります。そこに目をつけているのですね。
日本のフラッグシップであるJALといえども、日本人の需要だけでは食っていけるはずがありません。こうした日本人がほとんど見向きもしないようなフライトも、航空会社にとっては重要な役割を持っているのですね。とはいえ、ソウルや香港、シンガポールなどと比べると成田のハブとしての地位は高いとは言えませんが...
機内食は時短特別仕様
多くの国際線の場合、機内サービスはまずスナックとドリンクから回り、スナックがある程度減ってくる頃合いで機内食が回ってくるようなイメージです。ところがとにかく時短なJL960便では、
箱に全部まとめて出しちゃいます。
多くの方が成田が最終目的地ではないからでしょうか。朝のフライトでもビールやワインが結構出ていました。
自分は成田到着後に色々用事があったのでお酒は我慢我慢...
ノンアルのときは決まって、コンソメスープです。
コンソメスープは国内線の無料ドリンクサービスでも頼めます。
以前国内線で頼んだら、隣の女子2人組が「そんなのあるの!」みたいなテンションでつられて頼んでいたので、以後コンソメスープはドヤ顔で頼むようにしています(どうでもいい情報)。
さて話が逸れましたが機内食に戻ります。
今回のメニューはクロワッサンドイッチ。
ダジャレ?
中身は野菜のみのヘルシーなメニュー。朝にはちょうどいいですね。ちなみに野菜主体にしておけば、宗教的なところをあまり気にする必要がない(特別ミールのリクエストなどが減る)という意味でこれも時短に貢献しているのかもしれません。
やっぱり日系の機内食は美味しいですね。野菜主体だと新鮮さが際立ちます。特にパイナップルのみずみずしさが半端ない。さすがDoleですわ。
まあここの感想については、直前にエア・インディアばかり乗っていたので比較対象がそこだという点はご承知おきください。笑
左には能登半島、右には富士山
金沢あたりの上空から日本列島に差し掛かります。
私は進行方向左側の窓側にいましたので、この日は能登半島と立山のあたりが眼下に望めました。
晴れていたので非常に綺麗でした。このタイミングで機長アナウンスがあり、右側からは富士山が望めるとのことでした。
北陸新幹線の線路が分かりやすいですね。
このあとは、茨城県日立市のあたりから一旦太平洋に出て、九十九里あたりから千葉県に差し掛かり成田に到着しました。
途中、那須塩原駅、福島空港、日立駅、千葉県山武市の蓮沼海浜公園が機窓から見えました。この日はかなり視界が良く、福島県の浜通りがずーっと見渡せました。目を凝らせば、福島第一原発の建屋も、見えるような‥
太平洋に映る朝日もなかなかのものでした。
国際線に乗った気のしないせわしないフライトですが、一度乗ってみる価値ありです!
(搭乗日:2019年12月29日(日))